番外編(川島雄三作品) NEW 2021.5.30
『貸間あり』B 川島雄三監督
1959年 宝塚映画


映画の前半に登場する駅。「夕陽丘駅」と読める。映画用の架空の駅名だ。
ハラ作(藤木悠)がお千代(乙羽信子)に話しかけ、その後車から降り立つ五郎(フランキー堺)とハラ作の駅前でのやり取りがある。

この駅のロケーションがどこかは不明だったが、今回K氏(匿名希望)からメールで情報提供をしていただいた。
この駅は阪急伊丹線「塚口」駅とのこと。

映画には駅前に「丸喜商會」という不動産屋(下記画面写真赤丸)が映っている。
ネットで「塚口駅 昔」と検索して当時の写真画像を見ると、その中の1枚(南口)に同じ名前の不動産屋が映っている。
藤木悠とフランキー堺の右横にある電信柱の位置も同じで、当時の「塚口駅」に間違いないだろう。
当時の写真は上記の項目で検索してほしい。

管理者が以前購入して保有している書籍「映画監督のペルソナ 川島雄三論」(石渡均著、愛育出版 2016 \2800+税)
には、撮影監督・岡崎宏三氏が撮影した『貸間あり』他のメイキング映像(8ミリ?)の40分のDVDが付いていて
とても貴重な映像+岡崎氏のインタビュー音声なのだが、『貸間あり』編ではこの駅の撮影風景も入っている。
そこには「阪急電鉄 宝塚駅」とクレジットされていたので、これまでなんとなく昔の宝塚駅かと思っていたのだが、
今回の情報提供で同じ阪急電鉄の「塚口」駅だと確信した。
余談だが、このDVDの最後に東京・芝のお寺での川島監督の葬儀の風景も収録されていて、
川島映画に出演した男優・女優の姿を観ることができるが、
その中で受付に来た白髪の男性はもしかして成瀬監督ではないかと。とても似ている。
映像にクレジットは入っていないのだが。

K氏に感謝である。

上記のネット写真には「南口」とあるが、現在の「塚口」駅南口はバスロータリー(下記グーグル写真)になっていて
当時の面影はまったくない。いつ頃かは知らないが再開発をしたということだろう。

      

     


    


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